請求権・時効と自賠責保険

自賠責保険 保険金出る出ない?

保険は苦手という人は少なくありません。
自動車事故の場合は、保険だけではなく、日頃なじみのない法律とも
向き合わざるを得ず、なおさらお手上げとなってしまいがちです。
ここでは、自賠責保険に関して、請求権や時効について、
事例を出してご紹介していきます。

加害者請求と被害者請求

自賠責保険には、加害者請求と被害者請求がありますが、同一事故について、双方から同時に請求があった場合、どちらが優先するのでしょうか?

請求の遅い早いにかかわらず、加害者請求分を優先して支払います。
被害者請求のほうが先に出された場合には、調査事務所から加害者に対して、
自賠法施行令4条により、既払いの賠償金があるか否か、ある場合には、
自賠責保険に請求するか否かを照会します。
そして、加害者が請求する場合には、損害額からこの加害者請求分を先に支払い、
残りの損害額を被害者に支払うことになります。

死亡事故の場合請求できる人の範囲

死亡事故の場合、被害者側は、慰謝料とか逸失利益を請求できるといわれますが、どの範囲の人までが請求できる権利をもっているのでしょうか?

慰謝料の請求権者は、民法711条により、死亡本人の父母、配偶者および子供と規定されています。
逸失利益は、死亡本人の相続人が請求権者になります。

 

会社が支払った従業員の給与の請求

従業員が事故によるケガで2か月会社を休みましたが、会社の規定で、本人には給与の全額を支払っています。

この場合、会社は加害者に対して、この分を請求できるでしょうか?

従業員が会社の業務中に事故に遭い、これが第三者(加害者)の不法行為に基づく場合に、
会社が労働基準法による災害補償をおこなったときには、
会社は被害者にかわって、第三者に損害賠償請求をすることができます。
自賠責保険でも、民法422条(損害賠償者の代位)を類推適用して、
会社が補償義務を履行したと同一の損害項目について、会社からの請求を受け付けています。

時効

自賠責や任意保険の時効は何年ですか?

自賠責の時効は2年です。
時効の起算点は、
死亡:死亡日、後遺障害:後遺障害が固定した日、障害:事故日となっています。
なお、任意保険の場合は、損害賠償責任額が確定した日から2年です。