過失相殺

過失相殺

過失相殺は、直接的に損害賠償金の金額にかかわってくるため、
トラブルのもととなることも少なくありません。

 

ここでは、個々のケースで、過失相殺がどのように判断されるのか見ていきましょう。

被害者側の過失

被害者は6歳の子供で、飛び出し事故です。

被害者の両親は、自分の子供にも落ち度があったということは認めていますが、
被害者本人は責任能力がない子供であるため、賠償額の減額には応じられないと主張しています。
加害者側としては、賠償額の減額を主張できないのでしょうか?

判例においても、被害者本人に「事理弁識能力」(危険を判断できる能力で、一般には5歳くらい以上とされている)があるとみられる場合には、
被害者本人の過失として、過失相殺が適用されるとされています。
このケースでは、被害者が6歳であり、事理弁識能力はあったとみられ、
賠償額の減額対象となります。
また、かりに被害者が幼児の場合でも、
被害者本人の過失はなくとも、親の監督義務者の過失は認められるため、
同様に過失相殺が適用されると一般的には考えられています。

被害者による損害拡大

被害者が足を骨折し入院しましたが、本来なら2か月で完治する見込みで会ったところ、

禁止されていた外出をしてあらためて骨折をして、結局約1年間の治療が必要となりました。
被害者に非があるにもかかわらず、加害者は長期化したころによる損害も負担しなければならないのでしょうか?

損害拡大が、被害者の過失によるものであれば、この損害拡大部分については、加害者は賠償する必要はありません。
だだ、この「被害者の過失」であるかどうかの判断は肝がんではありません。
ちょっとした治療への非協力程度では、「被害者の過失」とはいえないケースが多いです。
今回のケースでは、禁止されていた外出を被害者本人の意志で行い、
それが原因となって、治療が長期化していることが明白であるため、
損害拡大部分について加害者が賠償する必要がないという判断ができるということです。